トピックス

離婚・男女問題

2015.06.13

離婚手続きの流れについて

離婚手続きの流れ

離婚手続きの詳細については、以前のトピックスで詳しく述べたものがありますので、そちらをご覧下さい。
今回は離婚手続きの流れを、簡単に説明したいと思います。

 

離婚調停

当事者、つまり夫婦だけでは、離婚の条件等について話し合いがつかない場合は、家庭裁判所の手続きを利用せざるを得なくなるのですが、
離婚は、いきなり訴訟ということが出来ません。調停前置主義といって、離婚等の調停手続きを訴訟より前に行うことになっています。

離婚調停は、これを申し立てる側の配偶者が、相手配偶者の住所を管轄する家庭裁判所に申し立ててて開始します。

離婚調停においては、調停委員という方々を介して、相手配偶者と話し合う手続きで、相手配偶者と直接話をするのではなく、あくまでも、夫婦双方の希望を調停委員に交互に伝え合う形で話し合いを行う手続きです。

離婚調停の期日において、話し合いをしなければならないのは、主に次のような点です。

①離婚の意思ーそもそも夫婦双方に離婚の意思はあるのか。

夫婦のどちらかの配偶者にそもそも離婚するつもりがないのであれば、調停は不成立になります。

 

②子どもの親権者、養育費

未成年の子どもがいる場合に、親権者をどちらにするか。
収入が少ない方の配偶者例えば妻が子どもの親権者となる場合、相手配偶者つまり夫は、子どもに支払う養育費の額等詳細を話し合って決定しなければなりません。

 

③財産分与

夫婦が、二人で築き上げた積極財産はいくらか。不動産や自動車や預金などです。これらを計算して、夫婦で2分の1に分けるのが通常です。

 

④年金分割

夫婦の一方が相手配偶者の扶養家族となっていた場合に、相手配偶者の厚生年金部分を2分の1に分割して分けるのが通常です。

 

⑤慰謝料

同居生活中に、夫婦の一方が暴力や不貞行為つまり浮気などの違法行為をした場合に、その違法行為を行った配偶者が相手配偶者に慰謝料を支払うべきだということになります。その慰謝料額を話し合って決定します。

以上のように①~⑤のような論点について、夫婦で、話し合いがつけば離婚調停は成立し、これを調停調書にしてもらうことによって、判決書と同様の効力が発生します。

しかし、いくら話し合っても、夫婦のどちらかが、①~⑤のいずれか、例えば、親権の帰属について話し合いがつかない場合などは、離婚調停は不成立になり、離婚訴訟によらなければ、離婚が成立しなくなることがあります。

その他調停手続きにおいては、あくまでも離婚調停とは別の事件として、

 

⑥婚姻費用分担の調停

配偶者の一方が、それまでは婚姻費用つまり生活費を支払ってくれていたのに、夫婦別居後に生活費を支払わなくなった等の事情で、生活費を支払ってもらいたい場合、
例えば妻から夫に対して、しかるべく婚姻費用を離婚成立又は別居の解消まで支払ってもらいたいという趣旨の調停が申し立てられたりします。

⑦子どもとの面会交流調停

配偶者の一方が子どもを連れて、夫婦宅を出て行き、その後相手方配偶者が、子どもに会えなくなることがあります。
例えば妻が子どもを連れて夫婦宅から出て行って別居後、夫が子どもに会わせてもらえないような場合です。
このような場合、例えば夫から妻に対して、子どもとの面会交流を認めるように、調停が申し立てられたりします。

⑥⑦いずれも、離婚調停とは別個の手続きですから、離婚調停期日と同じ日に話し合いが行われていても、話し合いがつかなければ、それぞれ審判手続きに移行し、裁判官が審判を下すことになります。

 

離婚訴訟

前述の離婚調停が不成立となった場合、当事者つまり夫婦のいずれかが、自己の住所を管轄する家庭裁判所又は相手配偶者の住所を管轄する家庭裁判所に離婚訴訟を提起することになります。

離婚の判決をもらうためには、裁判上の離婚事由がないと離婚の判決をもらうことは出来ません。
離婚事由というのは、民法第770条に法定されていますが、「配偶者に不貞行為があったとき」や「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」場合を離婚事由として離婚訴訟に至る場合が多いのではないでしょうか?

離婚訴訟にまで発展している場合、夫婦の一方があくまでも婚姻関係の継続を希望している場合は少なく、
むしろ離婚調停で問題になったような、離婚の条件の②~⑤のいずれかで、当事者間に争いがある場合が多いのではないでしょうか?

そのような場合、裁判所は、①~⑤の争点で当事者が判断を求めているものついて審理を進めていくことになります。
審理を進めるにあたっては、裁判所の訴訟指揮により、当事者より、準備書面や書証を出し合って、訴訟が進行していきます。

離婚訴訟に関しては、準備書面や書証のやり取りが必要になってきますので、当事者ご本人で行うのは、大変困難ですので、弁護士に依頼した方がよいでしょう。

争点が明確になってくれば、当事者夫婦の尋問が行われたりします。
子どもの親権が問題になっている場合には、必要に応じて家事調査官の、調査が行われたりすることもあります。

争点について、当事者尋問等の審理が尽くされた場合は、裁判官は、当事者に和解案を提案して、和解で離婚等を成立させようとしたりします。

それでも、前述の①~⑤の争点で審理対象となっている点について、裁判官の和解案にも当事者のいずれかが納得しない場合は、
前述の①~⑤の争点で審理対象となっている事由について裁判所は判決を下します。

 

控訴審

家庭裁判所で下された判決について不服がある場合、判決書を受け取ってから2週間以内に判決について不服がある配偶者は、管轄の高等裁判所に控訴することが出来ます。

控訴を受理した高等裁判所は、不服がある配偶者の控訴理由を審理し、もっともな点があればこれを修正した判決を下し、何らのもっともな理由がなければ、控訴を棄却します。

但し、控訴をした配偶者の言い分にもっともな点があれば、高等裁判所は、そのもっともな点を修正した和解案を当事者双方に提示して、和解成立を勧めてくる場合があります。
高等裁判所が勧めてくる和解案に応じるべきかどうかは、ケースによりますので、依頼した弁護士とよく相談して決めた方がよいでしょう。

以上が、離婚手続きの大まかな流れです。最高裁判所への上告については、ほとんど問題になりませんので、省略致します。

2012.08.20

離婚について

離婚には、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚があります。

 

協議離婚

協議離婚は、当事者双方が合意し協議離婚届出書を市区町村長に届け出て、これが受理されることにより成立する離婚です。夫婦間において話し合いが可能で、親権者の指定や、財産分与、慰謝料、養育費の額等が話し合いによって解決できる場合は、協議離婚の方法によることが可能です。

 

調停離婚

しかしながら離婚やこれに伴う親権者の指定、財産分与、慰謝料、養育費の額等で夫婦間の話し合いがつかない場合には、家庭裁判所に離婚調停(夫婦関係調整調停)を申し立て、話し合いを行うことになります。離婚については、いきなり訴訟を提起することは出来ず、その前に調停の申し立てをしなければならないきまりがあるのです(調停前置主義)。

離婚調停は、相手方の住所地の家庭裁判所に申し立てるのが原則です。家庭裁判所には調停申立用紙が備え付けられているので一般の人が自分で調停申立をすることも容易になっています。この申立用紙に必要事項を記入し、必要額の収入印紙や郵便切手、戸籍謄本を添付して提出すれば調停申立が出来るようになっています。

調停の進行は、家事審判官1名と調停委員2名の合議体である調停委員会が行います通常は、調停委員2名が夫婦双方の言い分を聞き取り、調整を行い、あとでまとめて家事審判官への報告を行います。調停の期日はおおむね1月に1度程度決められ、夫婦双方が家庭裁判所に出頭して、調停委員にそれぞれの言い分を話し、調停委員が双方の言い分を調整する作業を行っていきます。

経験豊かな調停委員が双方の言い分を聞き、双方が納得できるような譲歩を求める説得を行ってくれるので、当事者だけで話し合いを行うよりも合意が成立する可能性は高いと言えます。しかしながら調停手続きもあくまでも話し合いの手続きですので、当事者の一方がかたくなに自分の主張を変えないような場合(例えば離婚には絶対応じないと主張するような場合)には、調停は不成立となり、終了するしかありません。

当事者双方の話し合いがまとまり、離婚調停が成立するときには、調停調書が作成されます。この調停調書は確定判決と同様の効力を有し、調停成立によって離婚が成立します。申立人は、調停成立の日から10日以内に、離婚調停調書の謄本を添えて、市区町村長に離婚届を提出しなければなりません(報告的届出)。

 

審判離婚

調停が成立しない場合であっても、主要事項については合意にいたっている場合(離婚の合意は出来ているが、財産分与や子の監護の方法等にわずかな相違があるために調停にいたらないような場合)や、当事者の一方が遠隔地にいるために調停期日に出頭できないが離婚の意思は有している場合等に、改めて離婚訴訟を提起させるのは、申立当事者にとっても社会経済的にも無駄であることから、家庭裁判所が職権で調停に代わる審判を行うことがあります。

ただし、調停に代わる審判は、審判の日から2週間以内に審判内容に不満がある当事者から異議申立があると効力を失ってしまうので、審判を行うことが出来るケースは自ずと限られてくることになります。

 

裁判離婚

前述のように離婚訴訟を提起するためには、まず家庭裁判所に離婚調停を申し立てなければなりませんが(調停前置主義)、夫婦双方の話し合いがつかず、調停不成立となり調停に代わる審判もなかったような場合には、離婚訴訟を提起することになります。

離婚訴訟は、
①夫婦が共通の住所を有するときは、その住所を管轄する家庭裁判所、

②夫婦の最後の共通の住所地を管轄する家庭裁判所区域内に夫又は妻が住所を有するときには、その住所地を管轄する家庭裁判所、

③夫婦が上記管轄区域内に住所を有しないとき及び夫婦が共通の住所地を有したことがないときは、どちらか一方の普通裁判籍の所在地の普通裁判籍所在地を管轄する家庭裁判所等に訴状を提出して提起します。

訴状においては離婚の請求だけでなく、財産分与、慰謝料、養育費の請求、親権者の指定も求めることが出来ます。しかし離婚訴訟を提起するとということになれば、通常当事者本人が行うことは困難ですので弁護士に依頼した方がよいでしょう。

 

離婚事由

離婚訴訟を提起できる場合は、次の場合に限られていて、かかる離婚事由が認められなければ、離婚等の請求は棄却されることになります。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき。
  2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
  3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
  5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき。

また、裁判所は、①~④の離婚事由があるときでも、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することも出来ます。

上記の離婚事由は、それぞれ次のような意味です。

(1)不貞行為=配偶者ある者が自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことを言います。いわゆる浮気はこの不貞行為に該当します。

(2)悪意の遺棄=正当な理由なく夫婦の同居・協力・扶助義務を履行しないことを言います。

(3)3年以上の生死不明=3年以上も生存も死亡も確認できない状態が現在も引き続いていることを言います。

(4)強度の精神病=その精神障害の程度が婚姻の本質ともいうべき夫婦の相互協力義務、ことに他方の配偶者の精神的生活に対する協力義務を充分に果たし得ない程度に達している場合を言います。

(5)婚姻を継続しがたい重大な事由=婚姻関係が破綻し回復の見込みがないことを意味します。しかし、具体的にどのような事情をもってこれを認定するかは、裁判官の自由裁量に委ねられており、このことから抽象的離婚原因と呼ばれています。

(5)に該当する可能性のある事由としては、暴行・虐待、重大な病気・障害、配偶者の過度の宗教活動、勤労意欲の欠如、性交不能、親族との不和、性格の不一致などが考えられます。

上記の離婚事由が認められる場合、裁判所は離婚等の請求を認容する判決を下します。財産分与、慰謝料、養育費の請求、親権者の指定も求めていれば、これらの請求に対する判決も下されます。離婚請求認容判決が確定すると婚姻は将来に向かって解消することになります。そして、離婚請求認容判決が確定すると、その日から10日以内に、判決謄本と確定証明書を添えて、市区町村長に対し離婚届を提出しなければなりません(報告的届出)。

また、離婚訴訟においても通常訴訟と同様に和解により終結することがあります。しかしこの場合、離婚の届出は協議離婚として届け出ることになります。

 

有責配偶者からの離婚請求

最高裁判所大法廷昭和62年9月2日判決は、一定の要件のもとで有責配偶者(婚姻関係の破綻について責任がある配偶者、例えば愛人を作って自宅を出て、妻のもとに長年帰らなかった夫など)の離婚請求も許される場合がある旨判示しました。

すなわち、この判決は、「①夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当長期間に及び、②その間に未成熟の子が存在しない場合には、③相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれる等離婚を許容することが著しく社会正義に反すると言えるような特段の事情が認められない限り、有責配偶者からの請求であるとの一事をもって(離婚請求が)許されないとすることはできない」と判示したのです。

連絡先

弁護士法人 関西はやぶさ法律事務所
〒520-0051 大津市梅林1丁目15番30号 林ビル本店2階
(JR東海道本線「大津」駅より県庁方面に徒歩5分)

tel:077-527-6835
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